バルセロナ出産記④

 その後、麻酔の方は5分もたたないうちに効いてきた。さっきまでの陣痛は本当に”無”になった、これには感動。すごい威力。「こんなに効くなんて、逆に怖いよ。すごすぎる。」と夫に言うと、「前回はひどかったもんなー。」と二人でイギリスでの阿鼻叫喚の出産を思い出し、談笑。そう、「談笑」できる余裕…。
「もう、この世の妊婦は全員、無痛分娩にすべき!これほんとうに素晴らしい!!」と何度も言う私。

 静まりかえったSala de Partosの中、赤ちゃんの心拍を伝えるモニターの音と、私と夫のおしゃべりだけが響いている。この平和さ。イギリスでの出産のときとは大違い!あっちでは痛みに呻く雄叫び、こっちでは痛さのあまりにげーげー吐いている音、看護婦のバタバタ走る足音。。。思い出したくもない前回のあの野戦病院みたいな光景、たしかに経験したことなのに、今となっては「あれはなんだったの?」と、ウソみたいな、ただオーバーに脚色した話みたいに思えてくる…。「Septだって、促進剤飲んですぐ陣痛がMAXになって、『NO-----------!!!!!』って絶叫してすごかったよ…、あれはすごかった…。」…だから、思い出したくないんだってば!何度も言うな!

 こんな平和さにリラックスしていたのが良かったのか、それとも2度目だからなのか、全く痛みを感じないまま子宮口は8センチ→10センチ(全開)と順調に開いてきて、いよいよ分娩室に移動することに。このとき時計はAM5時。

 ベッドのまま隣の分娩室へ運ばれる。TVで見る手術室のような大きなライトがあって、かなり本格的。イギリスでは普通の部屋で産んだ私にとって初めての光景できょろきょろする。(そう、そんな余裕もある。)
 両脚に、太くて長いビニールのソックスみたいなのを履かせてもらった後、その脚を支える台に乗せる。脚の下にはいきむときに握るためのハンドル。
 準備が着々と進むなか、気がつくと両脚がぶるぶる震えてきた。Epiduralのせいで体が震えることがあるとは聞いていたけど、ここまでとは。台に乗せていられないほど、ぶるぶるしている自分の脚を不思議な思いでじっと眺めていたら、あれ、ちょっと麻酔が切れてきたのか、また陣痛を感じてきた。痛い。いったん甘い汁を吸った身にはもう二度と耐えられない痛み。痛くなってきたよー、と伝えると、マリアホセが麻酔薬を追加してくれた。すぐに効いて、また無痛に。

 「さあ、じゃあ次の陣痛がきたら、いきんでね。」とDra. Hochman、全員準備完了。ところが…、麻酔を追加したおかげで、私の方は全く陣痛を感じなくなってしまった!追加するまでは、痛みこそないながらもお腹が張る感覚はあって、”波”を感じることができたけど、今はもうその感覚もなく、いきむタイミングが全くわからない。どうしよう、これじゃあ赤ちゃん出てこられない。息子のことが気になるから、1分でも早く産みたいのに。焦る。

 
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by septfilles2 | 2009-08-15 18:42 | 出産記  

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